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耐力壁に入れる
筋かいは
図面にも表れてきますし、計画段階から注意を払うのが普通でしょう。
壁面への水平力に対してはこの筋かいで抵抗することになるのですが、耐力壁のない小屋組み部分は別途対応策を考える必要があります。
そこで必要になってくるのが
雲筋かい、
小屋組みに筋かいを入れることによって水平力による倒伏に抵抗することになります。
(他にも伝統工法では貫に込み栓を入れたり根絡みで対応する方法もありますが、現代では一般的な方法とは言えません。
特にハウスメーカーの施工でこれを実行することは、必要となる手間のみならず保証その他の面から考えてもほぼ不可能と言えるでしょう。) ところでこの雲筋かい、施工段階まであまり注意が払われないことが一般的なようです。 その理由は、「雲筋かいは入れるのが当然であり、またどうぜ隠れてしまう場所であるからいちいち図面にする必要がない」という考えに因るものと思われます。 また、確認申請の際にこの図面が必要でないという点も影響しているでしょう。 実際かぼす亭でも棟上げ前から話を振っていたのですが、「まずやってみて、見ながら考えましょう」という方針で何となしに工事が進んでいました。 そして棟上げが終了し、仮筋かいが付いてみるとこれが煩い!! ほとんど構造現しのかぼす亭には許容し難い絵面でした。 梁のリズムに従順な貫や頬杖ならともかく、ひたすら斜めの筋かいは主張が強すぎです・・・
![]() (クリックで拡大します) かぼす亭はJIOによる保証が付いているため、JIOによる構造検査があります。 この検査には雲筋かいも対象として含まれており、その施工はJIOの基準を満たしている必要がありました。 この基準が(いい事なんですが)また厳格で 1.梁行き方向は全ての束に対し梁から棟まで通しの筋かいを付ける 2.桁行き方向は全ての棟に対し梁から棟まで通しの筋かいを付ける ※和小屋の場合。昇り梁を有する洋小屋の場合は別 といったものでした。 つまり、現状の数倍〜十数倍の筋かいが必要ということになります。 そんな事したら完全にジャングルジム状態です、さあ困った。 そこで現場監督とJIOで事前打ち合わせをしていただいたのですが、結論はあっさり片が付きました。 勾配天井の天井下地が雲筋かいとして認められることになったのです。 考えてみればそらそうだ、通し大屋根のかぼす亭では、天井下地と雲筋かいは同じ場所に来ることになります。 また北側が寄棟構造になっているため、桁行き方向にも勾配天井が来ることになります。 ならば天井下地をしっかり施工することで筋かいの役割をもさせようというのは、とても合理的な発想です。 ちゃんちゃん、ですね。 しかし屋根構造によってはこの主張が通らない場合もあるでしょう。 構造現しを計画の際には雲筋かいもしっかり検討しておくことをお勧めします。 |